
大阪と仙台をつなぐ企画「小さな青いポスト」。その大阪での催し「小さな街のせんだい散歩」会場で、手書きの仙台マップが売られていました。しかも、仙台のいろんなお店のショップカードやDM、オリジナルの付箋やメモ帳、そして、仙台市地下鉄の切符までが1つの袋にパッケージされて。まさに仙台の街の空気を詰め込んだ感覚。地図プラスαのこのやり方、とてもいいなと思います。
地図は黒1色の手書き地図に、緑のペンでさらにお店やイラストを書き加えたトレーシングペーパーを重ね合わせるというもの。黒字は「小さな街のせんだい散歩」参加店、そして、緑字は地元目線で選ばれたお店だそう。
イラスト、文字はすべて仙台のジュンク堂書店に勤務する名物書店員にして、イラストレーターの佐藤純子さんによるもの。デザイン、製作は小さな街。
小さな青いポスト
http://chiisanapost.dtiblog.com/
九州〜沖縄をそっくりそのままA3サイズのペーパーにおさめたスケール大な地図に遭遇。手描きでグリグリ描かれた線と文字の力で、地図でありながら「絵」のような、「地図日記」のような、見せる読ませるものになっています。
地図を作ったのは鹿児島在住のアーティスト、ことちゃんこと浦田琴恵さん。07年から鹿児島へ移住したという彼女に地図の話を聞きました。
もともと私が08年に九州のアートスポットを巡る旅をしたんです、旅先で出会った人たちに車に絵を描いてもらって、私自身もコスプレをしながら。それをブログでは書いていたけど、旅を終えた後、まとめる元気がなくてしばらく放置。その後、九州のアート関係者が集まる機会があって、その場で私が「まず地図をまとめます!」と宣言したことから、ようやく地図を作ることになりました。最初は鉛筆手描きの白黒版でしたが、九州新幹線全線開通&新博多駅ビル開業にあわせてお金をつけてもらって、カラーの地図になりました。
九州のどこに何県があるのかわからないって話を本州の人から聞くことが多くて、九州全体の地図は欲しいと思ってました。あと、どの県にも必ずアートスポットがあって、こんな隅っこの場所にも面白い場所があるということを伝えたかった。そういう私が知り合った場所をひたすら置いていったら、こんな地図になりました。九州の形は残さないといけないので、そこには情報を載せないように。ほんとはもっと文章を入れたかったし、似顔絵も大きく描きたかったんですけどね。
普通、地図といえば施設の外観などが入るけど、私は人の似顔絵を描きました。ここで紹介しているスペースはイベントの時だけオープンするようなところも多いので、その場所、というより人物じたいがポイントで。その人物が常に面白い活動をしているし、彼らはたくさん情報も持っている。だから、「アートな人々たずねちゃいマップ」なんです。
9月に博多で「九州沖縄アジアアート観光ウィーク」という企画があります。それにあわせて、今度は各県に1人の案内人をたてた、アートマップを作る予定です。
JR博多シティや全国のアート施設。発行元のART BASE 88でも、切手同封で送付をしています。
※ちなみに、「たずねちゃいマップ」のウラ面には福岡のコンテンポラリーアート関連マップが。こちらのプロデュースがART BASE 88。
高知県の室戸半島。
その界隈の宿泊施設の有志が集まって、室戸食遊館808というグループが結成されました。ちなみに、808とは室戸岬から見える「だるま朝日」「だるま夕日」を数字の8に置きかえたんだとか。

「週末むろとテラピィ」は、その室戸食遊館808が発行する週末旅行のススメ。中には大きなイラストマップもあって、今までにない室戸半島のイメージを打ち出しています。載っている情報も宿や観光スポットだけでなく、室戸の珍味(カガミやウツボ!)をはじめ、奈良師かめたろう(バス停)、室戸ドルフィンセンターの看板猫「とろ&むぅ」まで。読むほどに楽しいフリーペーパーです。
室戸食遊館808を代表して、うまめの木の永野さんにお答えいただきました。
2006年3月に6軒の宿泊施設で発足。バーデハウスむろと(現・シレストむろと)の完成で、室戸へ来る人が増える機会にあわせて、本当の室戸の良さを知ってほしいという思いで結成されました。個人的には、室戸の宿泊施設にあるダーティなイメージを払拭したいという思いがありましたし、それぞれの宿ごとに参加の動機は違っているかと思います。

ターゲット層を若い女性に絞りこみました。そのためには、まず手にとってもらえるもの、興味をひくものでなければということで、イラスト中心のかわいい紙面になりました。イラスト、デザイン、企画、いずれも凸版印刷の福江さんです。
タタキ台を福江さんに頂いてから、室戸食遊館の会員が集まる、月に1度の定例会などで話し合いました。若い子の目線になるよう心がけながら、自分たちがアピールしたい情報とデザインのバランスにも気を配りました。

室戸市役所、室戸市観光協会、高知とさてらすなどの他に、岡山や高松市内の美容室や雑貨店など。今後はWEBで発信していく予定です。

室戸食遊館808
http://www.muroto808.com/
三重県の津市で発行されている小冊子『kalas』。その毎号の特集テーマが面白くて手にとりました。たとえば…
1号:草の根文化施設
2号:堀江鍬次郎の後裔たち
4号:つながってつくる
5号:夜のゲーム会
7号:活字の遺伝子
8号:ドーナッツの真ん中へ
10号:お金の落とし方
どうです? 町を見る角度、視点が多様で、津という町に興味がわいてきませんか。そして、冊子の中には「津のまち鳥瞰図」という地図企画も。カラス目線の地図と、続くページでは地図で紹介されている店、施設などが、同じテーマでそれぞれコメントを寄せるという、冊子ならではの地図企画です。

06年から季刊で冊子を発行する、カラス編集室の西屋真司さんに話を聞きました。
鳥瞰図は街をkalasの視点で眺めるという冊子の趣旨から生まれましたので、取材の過程で出会った「地元らしい」お店や場所を掲載しています。編集者の嗜好と言ってよいと思います。
紹介しているお店や街の見どころは、冊子の発行とともに積算されて少しずつ増えています。また、3カ月ごとに発行される冊子内の企画ですから、前に見た方でも新たな楽しさを発見してもらえるようにと、地図の中に一言コメントをいくつか入れています。
紙幅に制限がありますから、津の街全体を掲載することは無理でした。そこで、掲載範囲は中心市街地に絞っています。表示が細かくなりすぎて、見づらくならないよう、この街を知る人が「やはりこの場所、この道を」と感じる勘どころをおさえて、地図を作成しています。
第12号は「これからのダイヤル」という特集タイトルで、6月1日発行になります。冊子じたいが目新しい情報を探す内容ではないので、街の新しい動きや活動には疎いのですが、平和な地方都市の豊かな日常を感じてもらえる鳥瞰図になれば嬉しいです。

高知市内の雑貨屋とカフェを紹介したフリーの地図として2009年に誕生。この2011年3月にまた新たな改訂版が発行された。
地図には、「高知=龍馬でしょ」な人にこそ知ってほしい、気持ちよさげなカフェ&雑貨店が47店舗も。それ以外にも日曜市や金曜市、路面電車、巡回バスなどをわかりやすく図示。□■印のポイントも含めると、情報量たっぷりの地図となっている。発行はART NPO TACO。
TACOの運営スタッフで地図の編集を担当したのがタケムラナオヤさん(タケムラデザインアンドプランニング)。「蛸の本屋さん」、「土佐和紙プロダクツ」など、気になる肩書きてんこ盛りなタケムラさんに話を伺った。
もともと高知はよくカフェや雑貨店のレベルが高いと言われてきたのですが、それを目当てに来た県外のお客さんにたくさんある「レベルの高いお店」をしっかりとご案内したいと思っていました。また、お店を経営している友達たちからも、高知のお店の一覧マップみたいなものがあればなあという声を聞いていました。
しかし、マップ作りはなかなか大変なので、5、6年近くも構想のままになっていました。そんな中、2009年秋にNPOに参加している高知大学のボランティアスタッフから、雑貨店マップを作りたいという提言があったので、彼女たちを取材調査部隊として、2009年度版のマップができました。
ですので、2009年度版の多くは女子大生が取材したもの。2011年度版は1/3が差し替えになりましたが、これは私の方で改めてお願いに行きました。
うちのNPOがもともと『高知遺産』や『きんこん土佐日記』など、高知のローカル文化に関わる書籍づくりもやっているので、その流れの中でこうした提案がすんなり通るところがあります。
紹介しているお店は、基本的にとても単純に、自分達がよく行く店、好きな店です。また、流行やビジネスに流されすぎず、好きな物を置いていたり、丁寧に料理や珈琲を出してくれるような、お店にいて「気持ちのいい」ところを選ぶことをコンセプトにしています。
高知にはじめて来た人でも、なんとなく場所がわかる地図にすること。どこのお店に置いても浮かないこと。
高知市内の掲載47店舗とひろめ市場、高知駅、いくつかのホテル。県外では、東京のポポタム、高松のumie、dodo、松山のFLORなどで配布予定です。
遠隔地の方向けには「蛸の本屋さん」から発送もしています。置いていただけるお店も探していますので、ぜひご連絡ください。
2011年秋に、北本町の「藁工倉庫」という古い漆喰づくりの藁蔵を改装して、ボーダレスアートの美術館とバール、音楽、映画、演劇に使える多目的ホール「蛸蔵」を整備する計画を進めています。高知では貴重な古い建物なので、たくさんの人に来てほしいですね。































